耐震と制振の違い

どちらも大きな地震から住んでいる人の命を守ることを目的にしていますが、機序が違います。

耐震とは、建物の強度を高め、大きな地震でも建物が倒壊しないようにすることです。
「倒壊しない」とは、建物が瞬時でつぶれないこと、徐々に壊れていくことで避難する時間を稼ぐというものです。
決して「壊れない」ということではありません。

現在の木造の耐震基準は、1995年の阪神淡路大震災で、死者の多くが家屋倒壊による圧死だったことを受け、2000年に大幅に改正されたものです。
耐震診断とは、現在の基準より前(2000年5月以前)に建てられた、木造在来工法の2階建ての建物に対して、どのくらい耐震強度があるかを診断するもので、評点という数値で表されます。

評点0.7以下であれば、かなり倒壊の危険があり、耐震改修を強く勧めます。

評点1.0以上であれば、とりあえず大きな地震で倒壊の心配がないということです。

平成築の建物は、0.7~1.0の間に収まることが多いです。

最近よく耳にする耐震等級とは住宅性能表示制度に基づいた評価なので、耐震診断とは別物です。
等級1~3があり、数百年に1度という大地震に対する壊れにくさで評価されています。
等級3が最も良い評価となっています。

詳しくは、住宅性能評価・表示協会のHPに載っています。

住宅性能評価・表示協会 / 地震などに対する強さ

住宅性能表示制度は新築・リフォームどちらにも基準があります。


これに対し、制振とは地震の揺れを抑え、家具などの転倒を防ぎ、住んでいる人の命を守るというものです。

優先度は耐震です。
建物が壊れてしまっては元も子もないので、まずは耐震で倒壊を防ぎ、次に制振で家具などの転倒を防ぐという考え方になります。

この記事へのコメント